お知らせ

2023.03.27
お知らせ
「名古屋高速Instagramフォトコンテスト」の審査結果について
2022年11月1日~2023年1月31日まで開催しておりました「名古屋高速 Instagram フォトコンテスト」にたくさんのご応募ありがとうございました。
応募総数257点の中から厳正な審査により選ばれた受賞作品を発表いたします。
募集テーマ:「名古屋高速百景」
審査員
名古屋芸術大学芸術学部 遠藤一成 准教授(審査委員長)
名古屋芸術大学芸術学部 佐久間友香 講師(審査員)
名古屋高速フォトコンテスト選考会(公社職員)

最優秀賞

「信号待ち」
棚瀬 大輔 様
(撮影場所:高速都心環状線)
[ 審査員の講評 ]
物語を想起させるような写真です。夜景の中で画面いっぱいに浮かび上がる桜の樹の有機的なフォルムと、背景を一直線に貫く高速道路の直線的な「フォルムの対比」、一瞬で散ってしまう花と、恒久的な建造物との「時間軸の対比」、ピンクとブルーの「色彩的な対比」、桜の木の下に佇む女性と走り去る自動車との「静と動の対比」。画面の中に様々な対比構造が読み取れ、それがいくつもの物語のレイヤーとなっていることで1枚の写真の中に奥行きを作り出しています。
信号待ちをする女性はこれから何処に向かおうとしているのでしょうか。桜の季節感だけでなく、名古屋の街の日常にあるドラマチックな一瞬を切り取り、これから始まる物語を感じさせる作品です。

優秀賞

「朝陽浴びる赤とんぼ橋」
the_citroenist 様
(撮影場所:高速6号清須線)
[ 審査員の講評 ]
澄んだ空気感に背筋が伸びる、気品高い作品です。
日中は素朴な雰囲気のある赤とんぼ橋の風景とは違った表情を見ることができました。オレンジとブルーの絶妙なグラデーションの空と真っ直ぐと伸びる赤とんぼ橋のシルエットが合わさって自然と人工物が調和する一瞬を写しています。
「満月へ続く道」
壁谷 洋祐 様
(撮影場所:高速5号万場線)
[ 審査員の講評 ]
ブルーグレイの色調でまとめられた世界の中で空にはオレンジの月が優しく光り、ロマンチックなムードが漂う作品です。ゆったりとした音楽を聴きながらこの道をドライブしたいという気持ちになりました。遠くには街の明かりが瞬き、雲の切れ間から月がのぞいた感動的な瞬間をまるで映画のワンシーンのように美しく映し出しています。
「play space」
岩附 康則 様
(撮影場所:高速2号東山線)
[ 審査員の講評 ]
広角のレンズを巧みに使用したダイナミックな写真です。画面中央に広々と配置されたコートと、見上げた名古屋高速の高架の極端なパース。その両サイドにレンズの効果で歪んだビル群。まるで舞台の周りにいる観客の様です。そのダイナミックな構図で整えられた舞台にはバスケットに興じる若者たち。都会の限られたスペースを有効に使って生きる若者たちの生命の躍動感が伝わってくる作品です。

入賞

「近未来空間」
y.gram_19 様
(撮影場所:高速1号楠線)
[ 審査員の講評 ]
黒川ジャンクションを迫力ある構成で捉えた写真です。中央にある屋外アートと、見上げた視点での曲線の道路との構成が良い効果をあげています。まるで生物の血管のようにいくつもの高速道路が交差し、鮮やかな人工のイルミネーションに包まれる風景はサイバーパンク的な都市の近未来感を感じさせます。
「表裏一体」
森口 健 様
(撮影場所:高速1号楠線)
[ 審査員の講評 ]
夜景と庄内川の川面に反射したイルミネーションが鏡のような効果を出している作品です。都会感を感じさせる近代的な高速道路や高層ビルの光と、有機的な川面に滲んだ光が都会の華やかな光の部分と陰の部分を鏡像のように映し出しています。一見広告のような美しい作品ですが「表裏一体」という作品タイトルからも色々な読み解き方ができる作品です。
「屋上カフェからの展望」
Csan 様
(撮影場所:高速2号東山線)
[ 審査員の講評 ]
街路樹が赤色へ変化していく中、若宮大通を数多くの自動車が走っています。奥には建設中のビルが見受けられ、名古屋の町が日々変化していく様子を穏やかな日常映すこの作品から読み取ることができます。空がまだ少し白く、ゆっくりと一日が始まる様子が伝わってきます。
「夜明けの名古屋高速道路」
巽 三喜男 様
(撮影場所:高速4号東海線)
[ 審査員の講評 ]
中景から遠景にかけての夜明け前の静寂の街と、その向こうの明るくなりかかる空、近景のオレンジ色の高速道路と走行してブレているトラックとの静と動の対比が、大都会の夜明け前を明快に感じさせる写真です。昼も夜も都会の大動脈としての高速道路を休み無く走る車が都会の息吹を感じさせる作品です。
「夕焼け小焼け」
sakurasakikaoru 様
(撮影場所:高速2号東山線)
[ 審査員の講評 ]
高速道路に沿って建つビル群に黄昏時のやさしく温かい光があたり、若宮大通一帯を赤く染めています。この誰もが見たことがある日常の風景は、家族との団らんを待ちわびて帰宅の途を急ぐ人達のことを連想させ、都会に住む人達の日々の生活の中の心の機微を感じさせます。
「夕方の東山線とからくり時計」
増田 興次 様
(撮影場所:高速2号東山線)
[ 審査員の講評 ]
昼間はショッピングやデートを楽しむ人々で賑わう若宮大通も、日が暮れる頃にはしっとりとした哀愁漂う風景へと姿を変えます。オレンジ色へと変わる空、滲んだ車のライト、楽しかった時間が終わりそろそろ家路に着く頃の少し切ない気持ちを表現したような味わい深い作品です。
「青い空、白い道」
田中 光城 様
(撮影場所:高速都心環状線)
[ 審査員の講評 ]
抜けるような青空と真っ白な道路の色調のコントラストが爽やかで気持ちの良い風を感じる作品です。また、こちらに向かって迫り来るダイナミックな道路とシンメトリーな構図にも目を惹かれました。緑色のイメージが強い名古屋高速道路の新しい魅力を知ることができました。
「寸分違わぬ匠の技」
多田 淳一 様
(撮影場所:高速4号東海線)
[ 審査員の講評 ]
タイトル通りまさに「匠の技」を目の当たりにできる、名古屋高速道路の一大スポットです。ローゼ橋と高架橋の離隔距離はごくわずかで、こちらにも緊張感がひしひしと伝わってきます。道路のグリーンや橋のブルー、街の黄色い光、様々な強い色彩が混在し少しの毒々しさを生み、よく知った街ながらも異界に訪れたような心地になりました。
受賞者のみなさま、おめでとうございます!
また、今回惜しくも受賞は逃したものの、
ご応募いただいたいずれの作品も名古屋高速道路の魅力が伝わる素敵な写真ばかりでした。
たくさんのご応募ありがとうございました。