都心環状線全線開通30周年特設ページ
名古屋高速都心環状線は、2025年で全線開通30周年を迎えました。

都心環状線は、放射状に伸びる名古屋高速の各路線と接続し、名古屋市とその周辺との交通を円滑にし、
名古屋都市圏の社会経済活動を支える重要な役割を担っています。
全線開通後30年を経過した今では、1日当たりの交通量は約14万台となっています。

都心環状線の歴史

1周10.3kmの都心環状線は、5回に分けて開通しました。

東新町入口~鶴舞南JCT~東別院出口

東新町入口・鶴舞南JCT間は1981年7月に、鶴舞南JCT・東別院出口間は1983年2月にそれぞれ着工し、1985年5月7日に開通しました。
この区間の特徴的な工事としては、鶴舞交差点とJR中央本線をまたぐ鶴舞跨線橋こせんきょうが挙げられます。鶴舞交差点が変則5差路交差点となっており、交通量が多く架設条件が制約されるこの工事では、送り出し工法を採用しました。

東別院出口~山王JCT~新洲崎JCT

この区間は1985年7月に着工し、1988年4月26日(東別院入口のみ1989年6月16日)に開通しました。
この区間の本線部分は2号東山線白川出入口・吹上東出入口と同時開通し、吹上暫定連絡路を通じて鶴舞南JCT・山王JCT・新洲崎JCT・丸田町JCTを結ぶ「都心小ループ」が完成したことで、名古屋高速の利便性が向上し、交通量が飛躍的に増大しました。

新洲崎JCT~錦橋出口

この区間は1985年2月に着工し、1987年8月31日に開通しました。
錦橋出口は、当時、現地の地名「名駅」から名駅出口として開通しましたが、都心環状線の全線開通を機に、名称を現在の錦橋出口に改めました。

錦橋出口~明道町JCT~丸の内出口

この区間は1989年5月に着工し、1994年9月12日(名駅入口のみ1995年9月19日)に開通しました。
市道外堀町線の上を通過する区間は、北側には名古屋城の外堀、同市道の両側歩道には高さ約10mのトウカエデの並木といったように、豊かな自然環境があることなどから、名古屋市出身の建築家、故・黒川紀章さんの助言を受けるなど、特に景観に配慮して建設されました。

丸の内出口~東片端JCT~東新町入口

この区間は1990年1月に着工し、1995年9月19日(丸の内入口のみ1999年11月11日)に開通し、これで都心環状線10.3kmが全て開通しました。
この区間では、工事前に名古屋城の外堀でヒメボタルの生息が確認されました。このヒメボタルへ道路照明の光が届かないよう、パイプ照明を世界で初めて高速道路に採用し、生態系に影響を与えないように配慮しています。これにより、この区間の開通後もヒメボタルの飛来が確認されています。
※当初は高圧ナトリウムランプの光源でしたが、2025年に光源をLEDに更新しました。

都心環状線豆知識

右回りの一方通行

都心環状線は、右回りの一方通行となっています。
当初、都心環状線は上下線を分けた2層構造で計画されましたが、構造の簡素化と工事費の削減などの理由から、1972年に1層構造の一方通行に変更されました。
右回りである理由としては、車両は左側通行なので、ジャンクション部で比較的簡単に分合流できる構造となるためです。
もし左回りにすると、ジャンクション部で道路を飛び越えて分合流する大規模な構造とする必要があります。

路線番号の導入

都心環状線の全線開通前は、路線名を「都心小ループ」や、都市計画上の呼称(例:現在の都心環状線鶴舞南JCT・山王JCT間は「高速分岐3号」、山王JCT・明道町JCT間は「高速3号」)で案内していました。
都心環状線の全線開通を機に、各方面への路線へ都心環状線から分岐して利用できることを分かりやすくご案内するため、路線番号を導入しました。
都心環状線の路線番号は「Ring」の「R」を用いていましたが、国の「高速道路ナンバリング」の流れを受け、名古屋第二環状自動車道の「C2」、東海環状自動車道の「C3」とも合わせて、2017年に「C1」(Circle 1)に変更しました。

高速道路に金シャチ?

都心環状線 丸の内入口周辺の照明ポールには、金のシャチホコのモニュメントが16箇所に設置されています。
丸の内入口が建設された当時、この地域では愛・地球博や中部国際空港の開港など、大きなイベントが控えており、より一層名古屋をアピールするために設置されました。

車線キープグリーンライン

都心環状線鶴舞南JCT合流部付近の路面には、緑色のラインが引かれている区間があります。
これは「車線キープグリーンライン」といい、お客様に車線キープを続けていただくことで合流部付近の混雑を抑え、事故の危険を減らすことを目的に、2022年11月に設置されています。
このラインのある区間では、ラインに沿って車線キープを続けていただくようお願いします。

フォトギャラリー

  • 東郊町2丁目交差点付近での施工状況
  • 新洲崎JCT・名駅出口間の開通式
  • 都心環状線全線開通時のチラシ
  • 東新町付近の建設過程(1984年7月)
  • 東新町付近の建設過程(1984年12月)
  • 東新町付近の建設過程(1985年5月)
  • 明道町JCT付近(空撮)
  • 東新町JCT付近(空撮)
  • 山王JCT付近(空撮)
  • 鶴舞南JCT付近(空撮)
  • 丸の内入口・東新町JCT間(空撮)
  • 鶴舞南JCT・山王JCT間(空撮)

お客様の声

30代 / 男性

30周年おめでとうございます。
免許を取得して初めて運転した高速が都心環状線で走りやすく道もきれいだったことが
とても印象的に残っています。
家庭を持ち今は月1で利用させていただいておりますが、
40年・50年名古屋の発展を支える路線であってほしいと思います。

40代 / 女性

距離が短いから「下道で」と名古屋高速を使わないことが多かった若い頃。
今では100%使います。都心部を安全に快適に移動することができるから。使う価値のある高速です。

50代 / 男性

慣れない頃、行きたい出口を通り過ぎてしまったが「もう一周すれば行ける!」と思い、
焦ることなく運転し続けることができました。環境の良さを一つ実感しました。

50代 / 男性

東名、新東名、名神、新名神などの各高速道路とのアクセスが良く、
便利に活用させてもらっています。
出入口が増えるとのことですので、今後のアクセス向上に期待します。

名古屋高速道路公社
設立55周年

名古屋高速道路を管理する名古屋高速道路公社も、2025年9月24日に設立55周年を迎えます。
これもひとえに、名古屋高速道路をご利用いただいているお客様、当公社の事業に
ご理解・ご協力いただいている地域の皆様のおかげと、心から感謝申し上げます。

都心アクセス事業のご紹介

全線開通から30周年を迎えた都心環状線ですが、名古屋高速では更なるアクセス向上の取組として、
新しい出入口を設置したり、渡り線を追加したりする、「都心アクセス事業」を推進しています。

都心アクセス事業の状況については、都心アクセス事業の取り組みページをご覧ください。

今後とも、名古屋高速都心環状線をご愛顧くださいますよう、
お願い申し上げます。